『NEXT -ネクスト-』30点(100点満点中)
NEXT 2008年4月26日(土)より、丸の内プラゼールほか全国松竹・東急系にてロードショー 2007年/アメリカ/95分/配給:ギャガ・コミュニケーションズPowered by ヒューマックスシネマ

2分先の未来予知ができる男は核危機を救えるのか?

ニコラス・ケイジ(『シティ・オブ・エンジェル』(98))にしろジュリアン・ムーア(『フォーガットン』(04))にしろ、演技力と存在感を併せ持つスターだというのに、いまだにこの手の迷作珍作またはB級作に出演してくれるというのは、妙におちゃめで好感がもてる。

ラスベガスでチンケなマジックショーをして暮らしているクリス(ニコラス・ケイジ)は、実は身の回りの2分先の未来を予知できる能力を持っていた。時折カジノで小勝ちする程度に使い、目立たぬようにすごしていたが、あるとき現れたFBI捜査官(ジュリアン・ムーア)は、その能力を見抜いた上で捜査協力を持ちかけてくるのだった。

現代ハリウッドらしい、VFXたっぷりのド派手アクション大作。交通事故から核爆発まで、多数のCGカットが出てくるが、それ以上にたくさん出てきてかつ私たちの目を奪うのは、もう一人のヒロイン・ジェシカ・ビール(『ステルス』(05))の深い深い胸の谷間。

この映画の見せ方で根本的に間違っているのは、終盤にいくほど何でもありバーリトゥード状態になってしまう点。「2分先の未来が読める」=「2分先しか見えない」というのは、本作最大のウリでスリル発生要素となるはずだが、ストーリーが進むにつれてその決め事の重要性は相対的に低下していく。

それ以前には、設定と見せ場がかみ合った良い場面がいくつもあった。たとえば主人公ニコラス・ケイジがその能力を駆使してカジノを脱出する場面。多数の追っ手の死角を次々と移動し、大胆かつ絶妙なルートで逃げ続ける姿は新鮮で驚きに満ちている。あるいは崖を駆け下りながら、一緒に落下する車や瓦礫の合間をスイスイ抜けていく大アクションも、手放しでほめたくなるほどの出来栄えだ。

できるならば、この緊張感を持続した設定のままでいってくれれば良かったと思うが、後半はこれらに比べるとかなり劣り、とりあえずはジェシカ・ビールの谷間でも見ておくかと思わせるほどに気が抜けてしまう。

またもやジャパン・アズ・ナンバー1の時代がやってくる―乗り遅れるな、最後のチャンス円高、株高、資産高!
日本有数の未来予測のプロ、増田俊男氏の最新刊。自分が集めた投資事業の破綻は予測できなかったみたいですが。
トゥモロー・ワールド プレミアム・エディション
ジュリアンムーアも出てます。本格的な近未来SF。すごいです。


連絡は前田有一(webmaster@maeda-y.com 映画批評家)まで
©2003 by Yuichi Maeda. All rights reserved.