『理想の恋人.com』40点(100点満点中)

キレのないフツーのロマコメ

ダイアン・レイン、ジョン・キューザック共演のロマンティック・コメディ。

8ヶ月前に離婚したばかりで落ち込んでいるサラ(D・レイン)を心配して、姉は勝手に彼女のプロフィールを出会い系サイトに登録した。10年程度はサバを読んだ写真と、ハッタリをかましたプロフ内容が功を奏してか、サラはたくさんの男性からデートを申し込まれるが、実際会ってみるとどの男もろくでもない。立ち直らせるつもりがかえって逆効果になりつつあったとき、犬好きのちょっと魅力的な男性(J・キューザック)が彼女の前に現れる。

さて、それと平行してリアル生活の方でも、ちょっと素敵な男性が現れて、サラは両者に心引かれていくのだが……というお話。

まあ、おおむね普通のロマコメだ。40近い女が「女としての賞味期限」切れを危惧して出会い系サイトにまで手を出してしまうあたりは新鮮だが、ここでいう出会い系とはそれほど怪しげなトコロではないようで、どちらかというと健全なお見合い相手募集、といった雰囲気が強い。あくまで出会いの道具としての登場であって、それ自体を大きく扱っているわけじゃない。まあ、実際出会い系文化に深く突っ込んでいったら、「電車男」みたいな相当変わったお話になってしまうことだろう。

焦る女を主人公にしたロマコメといえば、「ブリジットジョーンズの日記」があるが、あれほど自虐的ギャグに特化しているわけではなく、おとなしい内容。なにしろ主演がダイアン・レインだから、それは当然のことなのだが。彼女の魅力は「感じのよさ」に尽きるから、本来こういう役柄(負け犬系?)には似合わないと思うが、あえて彼女を起用したことで、観客は見ていて不愉快になる事はまずない。しかし、キャラクターに強烈な印象がなく、平凡な印象になった。

女視点のお話だから、少々男どもがキレイに描かれすぎなきらいはある。あと、色々なことを少々言葉で説明しすぎな点はうっとうしい。これらの理由により、どうもリアリティが薄く、共感はしにくい。

結局のところ『理想の恋人.com』は、最初に書いたとおり普通としかいいようのないロマコメだ。笑えはすれどキレがなく、もうちょっと努力しましょう、というほかない出来だ。

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ダイアンレインがもっとも輝いている映画じゃないでしょうか。ヌードも綺麗ですが、映画としても非常に見ごたえのある一本。オススメです!


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