『スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐』75点(100点満点中)

一度じゃとても見切れない圧倒的な情報量

ジョージ・ルーカスが28年間に渡り作り上げてきた壮大なSFシリーズの完結編。スター・ウォーズは本来9部作で、まだエピソード7〜9が作られるのではと期待されているが、ルーカス本人はもう作らないといっている。そうは言ってもたぶんそのうち作るとは思うが、実際にどうなるかはわからない。

激化する共和国と独立惑星連合との戦いを軸に、主人公アナキン(ヘイデン・クリステンセン)がダークサイドに落ちていく過程を悲劇的に描く。その流れの中で、愛するパドメ・アミダラ(ナタリー・ポートマン)との恋の行方、師匠であり友であるオビ=ワン・ケノービ(ユアン・マクレガー)との別れなど、あらゆる登場人物の運命を一気に描く2時間21分。見ごたえたっぷり、文句なしの超大作だ。

『スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐』は、ファンにとってはもう、オチはわかっているわけであるから、そこまでいかにして話を進めていくか、どう演出してくれるかが見所。基本的にストーリー運びは前作、前々作同様うまくないので、あらかじめある程度の予備知識を持っていったほうがよいかもしれない。なんといってもエピソード3は、“選ばれし者”だったはずの主人公アナキンが、悪の権化ダースベーダーに変わっていくという“ひねり”があるのでちと複雑だ。単なる各軍の対立構図やストーリーに迷って、彼の心理の移り変わりという最大の見所を逃すのはもったいない。

とはいえ、恐らく多くの方にとっては「一度じゃとても見切れない」というのが正直なところだろう。何気ない会話シーンでさえ、背後には無数のクリーチャーや宇宙船がひしめいているという、圧倒的なVFXの情報量。思わせぶりな台詞や、かつてのシリーズのファンをはっとさせる遊び、複雑な背景世界のつながり……。これではリピーターが増えるというのも納得できる。また、実際のところ何度も繰り返し見るだけの魅力、価値がこの作品世界にはある。そして、その壮大な世界観の中で、アナキンの内面世界という、非常に小さなドラマをやっている。この構図が面白い。

見納めとなるかもしれないライトセーバーの戦いもシリーズ最高級。多くのジェダイの星たちが、戦い、そして散って行く。全編に漂う悲劇的なムードも重なって、終盤の畳み掛けるような展開はファン感涙の嵐となろう。

私としては、ユアン・マクレガーになってからどうにも腑抜けて見えるオビ=ワンが、実は本気だしたらあんなに強かったことに驚きを隠せない。やっぱりキミは最強だ。むしろ、ヨーダより強いんじゃないのか?

エピソード3は、基本的にシリーズの熱烈なファン向けに作られており、このシリーズの魅力をよくわかっていない方がみると、「よくわからん、つまらん」で終わってしまうと思われる。よって、これまでの作品が肌に合わない人は見る必要はない。

しかし、オープニングのタイトルと同時に大音量のメインテーマが流れるあの瞬間、背筋に電流が走るような興奮を覚えるという、生粋のファンにとっては、この完結編は何よりすばらしい贈り物だ。出かけられる範囲で最高の設備をもった劇場に出向き、この上ない体験をしてきてほしい。

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