『極道の妻たち 情炎』50点(100点満点中)

杉本彩には“旬”を感じる

極道の世界を、妻たちの視点から描いた家田荘子の原作を映画化した人気シリーズの最新作。「情炎」は、4年ぶり15作目となる。主演はこのシリーズ5作目となる高島礼子。共演には「花と蛇」でのエロティックな熱演が記憶に新しい杉本彩

夫である菅沼組若頭の不審な死の真相には、組の跡目争いの怨恨が絡んでいるはずと波美子(高島礼子)はにらんでいた。組長が病に伏したいま、菅沼組の水面下では跡目をめぐる熾烈な争いが繰り広げられていたのだ。

東映らしい泥臭いアクションあり、血の噴出する残酷描写あり、適度なお色気ありと、シリーズの構成要素を適切に入れ込んだ最新作。高島の姐さん役は板についていて、たんかをきる姿などはずいぶんと似合う。とりまく極道たちの、ファミリーを思う姿も魅力たっぷりに描かれ、この手の映画のファンには喜ばしいところ。

この最新作で特筆すべきは、杉本彩、前田愛といった、一見ヤクザ映画には似つかわしくない俳優さんが、それなりの存在感を示している点。とくに杉本は、自慢のナイスバディをどどーんと見せてくれるサービスぶりだ。この人は、若いころよりどんどん胸が大きくなって、おまけに上向きになっている。科学、いや、生物の力ってスゴイな〜。

ちなみに、クライマックスのアクションシーンでの、短い銃剣をつけた拳銃で戦う彼女の姿はなかなかカッコいい。長ドスをふりまわす和服姿の高島も色っぽいが、ちょいと今回は杉本がおいしいところを持っていったなという印象だ。

彼女関連でもうひとつ見せ場を紹介すると、和装の高島と二人でジルバを踊る場面。これはよかった。女同士、しかも片方は和服という非常にフシギな風景であるが、じつに色っぽいシーンであった。

いくつか、そのような見栄えする見せ場があるので、思ったよりは満足がいく最新作といえるのではあるまいか。かなり長寿のシリーズになってきたが、次回も楽しみだ。

『極妻』を極めるなら御一見のほどを
極道の妻たち 関連商品通販ページ


連絡は前田有一(webmaster@maeda-y.com 映画批評家)まで
©2003 by Yuichi Maeda. All rights reserved.