『こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 2 UFO襲来! トルネード大作戦!!』60点(100点満点中)

亀有出身の私としては、無条件で支持したいシリーズ

日本最長寿クラスの連載マンガの、テレビアニメの映画版。われらが両さんが、今回は映画ということで、普段より大きなスケールのドタバタ騒ぎを巻き起こす。ハワイでアメリカンポリスのパトカー相手に大チェイスを繰り広げたかと思うと、日本ではUFOに乗り込んで東京を大破壊したりする。おおむね実在の建物や地名が出てくるので、土地鑑のある人にとっては格別(?)だ。

特に、亀有をよく知るものにとっては、中川大橋だの常磐線だのといったローカルなネタが出てきて大いに笑える。

まあ、何を隠そうこの私も浅草生まれの亀有育ちという、両さんと似たような経歴なので、このシリーズを応援する気持ちは非常に強い。なんと言っても彼は地元の星なのである。

もちろんコミックスだって1巻から持っているし、当時亀有在住だった原作者の秋元治さんのサイン入りの初版本だって何冊か持っている。当然、彼の大邸宅を少年時代に、(一方的に)詣でたことだってある。まあ、この程度は、亀有に住んだ事のある者にとっては当たり前、住民の100%が実践していることである(ちょっと嘘)。

ちなみに『こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 2 UFO襲来! トルネード大作戦!!』は、基本的にギャグだけで構成されたお話で、『こち亀』のもうひとつの側面である「人情ドラマ」の要素は少ない。

ただそのギャグも、今回は少々肩の力の抜き方が下手な印象を受ける。まるでこれが、最後の映画化チャンスとでもいわんばかりに、ラストに力みが見られる。心配せずとも、いざとなったらわれわれ亀有出身者が全財産をはたいてでもバックアップする(?)のだから、じっくりと高品質のドラマを作ってほしいと思う。

もっと『こち亀』の潜在的パワーはあるし、歴史に残る映画版を作る事だって出来るだろう。次回はさらなる飛躍を期待して見守りたいと思う。



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