『ロイヤル・セブンティーン』50点(100点満点中)

10代向けにきっちりとチューンされた映画だ

アメリカで大人気のティーンアイドルが主演のちょっと感動的な親子愛コメディ。

主演の女の子は、あちらでは大人気という事で、この映画もなかなかお金をかけた、豪華な作りになっている。……こんなにベタな映画なのに。

まだ16歳と言う事で、幼さが残る顔立ちには、子供らしい無邪気さと純粋さが感じられる。ファッションはポップでとても似合っているのに(スタイル抜群!)、メークはコギャル風で品が悪い。ティーンと言うのは、こんな所まで世界共通なのだろうかと、つくづく感心である。

音楽もききやすいナンバーで、やはり10代の女の子が喜びそうな感じだ。ストーリーも複雑さとは無縁のもので、とてもわかりやすい。あまりにストレート過ぎて、間延びしていると感じるほどである。

まあ、それでも冒頭の4分間の導入部で、観客の興味をがっちりひきつけるあたりは手慣れているし、こちらが「子供向けおとぎ話を楽しむモード」に入っていれば、ちゃんとそこそこ泣かせてくれる。

カメラもいいし、さすがにこのへんはビッグバジェットのアメリカ映画である。まあ、基本的に10代向きの映画だから、その年代の娘さんがいる方や、ガールフレンドがいる方、愛人がいる方などは、これを機会に誘ってみてはいかがだろうか。



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