『蜜愛/密愛』30点(100点満点中)

日本人の感覚からしたら甘過ぎるストーリー

韓国の人気女優を主演にしたメロドラマ。従軍慰安婦のドキュメンタリーで知られる監督が、不倫をテーマに作った恋愛映画である。

夫の浮気によって心を引き裂かれたヒロインは、どこか影のある青年医師から「ゲーム」に誘われる。「夏が終わるまでの間、恋人同士になろう。ただし「愛してる」とどちらかが口にした時点でゲームは終了」というものだ。

『シュリ』に出演したことで知られるキム・ユンジンのハダカが、最大の話題であり見所。仰向けになっても崩れない、おわん型のオッパイは、重力に抗う女体の神秘である。

『蜜愛/密愛』から彼女のヌードを除いたら、残るのはありふれたメロドラマだけ。あまりによくある不倫を題材にした恋愛映画なものだから、きっと結末くらいは工夫された、多少はスキャンダラスなものでも用意されてるのかと私は期待していた。

だが実際は、儒教の国の国民感情、つまり観客との距離をはかってか、妙に妥協的なものを感じさせる不自然なものであった。日本では、現実がこの何年も先を言っているので意外性はない。不倫というだけで目をそむけ、「考えられないわ!」というような潔癖な方が見れば、多少は驚きを感じられるかもしれないが。

それにしても、男優の濡れ場の下手さは目に余る。あのロボットみたいな動きはなんとかならないのだろうか。彼にはもっと研究が必要だ。



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