『劇場版 仮面ライダー555/劇場版 爆竜戦隊アバレンジャー デラックス』50点(100点満点中)
ママも満足、イケメンライダー大活躍
いわずとしれた、恒例の戦隊もの&特撮ヒーローもの映画版である。カップリングを見る限り、男の子向け、ということになるのだろう。だが、本当にこの映画を楽しみにしているのは、イケメン目当てのお母さんかもしれない。
仮面ライダー555は、”ファイズ”と読むわけであるが、TV版とは、キャラクターだけが共通しており、世界設定やストーリーは、完全なオリジナル。映画だけ見て、楽しめる出来になっている。
85分という堂々たる上映時間から見てわかる通り、ちゃんと力を入れて作ってある。男の子たちが、しょっちゅう上半身ハダカになるなど、オトナの女性向けサービスもあるので、奥様方も安心である。
CG怪獣とのバトルシーンなどは、なかなかできがよく、迫力があって楽しめる。一万人のライダーの出演も話題だ。エンドクレジットには、そのエキストラ全員の名前が出るという、ビックリな仕掛けもあって凝っている。
これに比べ、爆竜戦隊アバレンジャーのほうは、かなりお手軽に作ったおまけ作品で、作り手側も肩の力を抜いているのが良くわかる。とはいえ、ライダーの前座としては、このくらいで充分だろう。
どちらの作品も、役者の演技力の無さが災いして、子供向きドラマくささがプンプンするが、観客(子供たち&ママ)の求めるものは、ちゃんと詰めこんである映画だ。採点は(子供向き映画としての)平均点といったところだが、そのへんはあまり気にせず、出掛けていってほしい。