『マトリックス・リローデッド』90点(100点満点中)
3部作のpart2としては、映画史上まれに見る出来のよさ
いわずと知れたSF3部作のPART2。今年の11月には、早くも完結編のPART3『マトリックス・レボリューションズ』が公開される。この2本と、テレビゲームの「エンター・ザ・マトリックス」のCGドラマ部分は、全て同時に撮影された。きっと俳優達は、今がいったいどの撮影なのか、ほとんど分かっちゃいなかったに違いない。
で、『リローデッド』であるが、前作のような、「革命的な映像・特殊撮影」は、素人目にはあまり感じられない。これは、あくまでCGの専門家で無い私の目でみて、という意味である。専門的に見れば、相当な進歩があると思われるが、普通に見て感じるのは、「前作ほどの衝撃的な映像は無いな。どっちかというと、既存の技術を洗練したって感じだな」ってな感じである。
だがしかし、このことは全くマイナスではない。たとえ前作と比べても『リローデッド』は、全く劣らないほどの出来映えとなっている。
私は、本作が終わった瞬間、「もうお腹いっぱいです、あとはPART3に残しておきます、大満足です、こんなに素晴らしいものを見せていただき、本当にありがとうございました」と心で思った。『ロード・オブ・ザ・リング』のPART2とは対照的である。
いかにもオタクが作ったような、裏設定の多そうな背景世界を持つ作品だが、そんなのに興味を持たず、表面だけ追っていても、十分に楽しめる。
ゴキブリみたいな増殖エージェント・スミスには笑ってしまうが、終盤の高速道路でのアクション(本物の高速道路を約3kmも撮影用に建設したそうな)は、映画史に残るド迫力。もちろん、主要キャラのカッコ良さときたら、背筋がゾクゾクするほどだ。
モニカ・ベルッチという、セリフの少ない役ばかりやる巨乳美人女優による、目に優しいサービスも嬉しい。
何はともかく、これは見なけりゃ大損だよ、と言っておきたい。見事な出来のSFアクション大作。記録的な大ヒットも間違いない。