『愛してる、愛してない…』90点(100点満点中)
衝撃的で面白い、GW最大のオススメ
『アメリ』で、日本でも大人気になった女優オドレイ・トトゥの主演作。これは実に面白い!
お洒落で、映像もきれいで、実にフランス映画らしい、素敵な恋愛映画だと私は最初見ていて思った。
ところがどっこい、映画の中盤で信じ難い場面が出てくる。レティシア・コロンバニ監督は、わずか28歳で、実際私も本人をみたが、パリを普通に歩いていそうな普通のフランス娘って感じの人で、まさかこんな凄い事をやる人物には見えなかった。
その記者会見で、私はこのシーンについて彼女に質問したのだが、そこでは大して面白い答えは頂けなかった。もしかして天然? っていう予感がするのだが、そのわりにはかなり計算し尽くされたプロットで、非常に見応えがある。
オドレイは、アメリのときのようにキュートで、前半は彼女のあの笑顔のクローズアップばっかりが多く、ファンも大満足であろう。
この映画に彼女を起用したのは大正解だ。彼女でなかったら、あのシーンはこれほどの驚きを我々に与えなかったに違いない。
最大のネタを中盤に出してしまったのに、ラストまで飽きさせず、一気に引っ張る監督の力量恐るべし。また、浜崎あゆみのBOSSのCMソングでおなじみの『LOVE』が、実に心憎い挿入歌として抜群の演出効果をあげている。
普段は派手な娯楽作品しか観ないという人も、オシャレなフランス映画を楽しむつもりで、気軽に観にいって欲しい。『愛してる、愛してない…』は、映画館で観ておかないと、あとで後悔するほどの傑作だ。GWでは、私前田最大のオススメである。