『デアデビル』65点(100点満点中)
盲目世界をどう表現しているかが見所
『スパイダーマン』が世界中で大ヒットして、乗りに乗ってるマーヴェル社が今回出してきたのが、スパイダーマンのオトモダチという設定のデアデビル。アメコミでは、こんな風に各作品同士の背景世界はつながっているのが普通だ。
で、そのデアデビルは、普段は眼の見えない弁護士という設定。で、夜になると悪を退治するヒーローに変身する。主演は『アルマゲドン』に出てから日本でも人気のベン・アフレック。というわけで、日本でもこの映画、結構受けるのではないかと思う。彼は盲人の演技も上手い。
デアデビルは、正義のためとは言え、法律を無視して私刑を与えることを、倫理的に悩む、いわゆるウジウジ君だ。だけどいい女に出会って変わっていくという、正統派の成長物語。
この映画、アクションは普通だけど、VFXとサウンドデザインが本当に素晴らしい。”目が見えないけど物が見える”という、デアデビルの視覚世界を擬似体験するのは、なかなか面白い経験だ。観るときは、ぜひともシネコンで鑑賞して欲しい。
ちょっと感動的なのが、恋人とのラブシーン。雨が降ってきて彼女が傘をさそうとすると、デアデビルは「待って、傘はささないで」という。その後、今まで見たことも無い、ロマンティックなシーンが展開される。私はこのシーンがとても気に入った。