『インストール』25点(100点満点中)
見所は上戸彩のおっぱいもみもみ?!
『蹴りたい背中』で芥川賞史上最年少受賞者となったニュースが記憶に新しい綿矢りさの同名デビュー小説の映画化。主演は人気タレントの上戸彩。
主人公の女子高生(上戸彩)は、突然部屋のすべてのものを捨ててしまう。母親には内緒で学校に行くこともやめてしまった。そんなある日、彼女が捨てたパソコンを拾っていった妙に大人びた小学生(神木隆之介)から、エロチャットのサクラをしないかと誘われる。
なぜヒロインが突然持ち物を捨ててしまったのか、彼女は最後にどのような選択を行うのか。登場人物はとっぴな性格設定で一見リアリティはないが、そこに描かれるテーマはシリアスで普遍的、というわけである。
しかしながらこれ、つくりがアイドル映画そのものだ。バックには音楽がやむことがなく流れ、主演の上戸彩は、一晩中地面で寝ても髪型・メークひとつ乱れない。クローズアップは写真集のように表情が最も綺麗に写る角度ばかりだ。演技力のほうも、主演の二人とも台詞は言わされ感たっぷりだし、期待できない。題材も、ビデオチャット全盛の今、文字だけのエロチャットというのは古すぎて賞味期間切れだろう。
結局終わってみれば、見所はアイドル上戸彩が数々のエロ単語をしゃべったり、神木隆之介くんにオッパイをもみもみされる場面だけ、という結果となった。まあ、それが彼女のファンにとってどれだけの価値があるのか、私にはわかりかねるが。