『ザ・ボディガード』40点(100点満点中)

これといった特徴に乏しい

シルベスター・スタローン主演の恋愛プラスちょっとだけアクション映画。ボスを守りきれなかったボディガードが主人公で、残されたボスの娘(自分がマフィアの娘とはしらぬお嬢様)を守るというお話。やがて二人が恋をはじめるあたりはお約束の展開だ。

スタローン主演映画というと、どうしてもアクションを期待してしまいがちだが、『ザ・ボディガード』には銃撃戦がちらっとある程度で、メインは恋愛話だ。そこにコミカルな要素をちょいと入れ、イタリアロケをした綺麗な風景も見られるよ、というお手軽映画である。

どう見てもトレーニングをサボっている、たるんだ上腕部をみればわかるとおり、スタローンにはもう純粋なアクション映画は無理だろうから、こういう中途半端な作りになるのもやむをえないのだろうか。往年の代表作に興奮したファンとしては、ちょいと寂しいものがある。

決してひどい映画ではないのだが、これといったウリがなく、どのへんの客層にすすめればいいのか迷う。宣伝側はやはり男性に来てほしいという事であるが、さて……。



連絡は前田有一(webmaster@maeda-y.com 映画批評家)まで
©2003 by Yuichi Maeda. All rights reserved.