『レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード』60点(100点満点中)
こんな個性を持ったシリーズが続くのもいいなと感じる
ラテン風味のガンアクションムービー『デスペラード』の続編。監督も主要キャストも共通だが、アクの強い新登場のキャラクターが続々と登場する。
カッコは良いが、どう考えても理にかなっていないポーズで撃ちまくるバンデラスの魅力は健在。どんな態勢からだろうが、彼の弾丸は百発百中で敵を貫く。逆に、ザコが何千発彼に銃撃を行おうが、弾はすべて彼をよけてゆく。そんな滑稽かつ痛快なガンアクションを堪能できる。
ヒロインのサルマ・ハエックは、相変わらずのトランジスタ・グラマー(死語)ぶりを見せ付けるヘソ出しの服でアクションを決める。大人気のジョニー・デップは完全に主演扱いで、劇中でも最高の見せ場を用意され、スクリーンから飛び出そうなほどの、お顔の超アップショットで女性ファンをウットリさせる。”過去の人”と思われていたミッキー・ロークさえもおいしい役を与えられ、その存在感を光らせる。
改造ギターケースその他の、コアなファン向けの細かい仕掛けも随所に見られ、ニヤリとさせる。音楽もスピーディーなカット割にぴったりとついていき、とても心地よい。
乾いた砂が舞い上がる、スタイリッシュでカッコイイメキシコを描いた、個性的なアクションムービー。ストーリーは二の次で、この雰囲気と濃いキャラクターたち、そして監督の遊び心を楽しむとしよう。基本的には前作を気に入った人向けの映画だから、どうせ行くならそちらを見てからどうぞ。